定員30名
高い倫理観と教養を身に付けた力強い職能人の作業療法士として、常に専門的な知識と技術を高める自己研鑽を惜しまず「心身機能・身体構造、活動と参加」の障害や背景因子を含む生活障害を有している対象者に対し、作業療法を用いて障害予防と障害の改善を含む健康増進を目指した支援を実践し、対象者のwell-beingを図る視点で生活の質の向上に社会貢献できる人材の育成を目的としています。
POINT01
POINT02
POINT03
身体、精神、発達、高齢期の障害がある人やそれが予測される人に対し、機能の回復や低下を予防するための手段としての作業の提供、対象者ができるようになりたいことなどの個別的な目的や価値に応じた作業遂行の支援及び環境への働きかけを行う専門職のための国家資格です。
病院(大学病院・一般病院)、診療所、リハビリテーションセンター、介護保健関連施設(介護老人保健施設・介護老人福祉施設等)、療育センター、公的機関(官公庁・保健所等)、教育研究機関・海外青年協力隊など
認定作業療法士、専門作業療法士、呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士、認知症ケア専門士、介護支援専門員(ケアマネージャー)、栄養サポートチーム専門療法士、健康運動指導士、児童発達支援管理責任者、福祉住環境コーディネーター、大学院進学など
作業療法士にとって大切なことは、身につけた「知識・技術」を使って、患者様を幸せにすることです。しかし、知っているだけでは現場で使うことはできません。この演習では、学生同士の協同学習を通じて、一生「使える」評価スキルの基礎を身につけることができます。
脳機能の低下によって生じる記憶、注意、思考力低下などの評価方法について、検査を用いて実践的に学びます。また作業療法による自立支援の方法を具体的に検討し、応用力を身につけます。
日常生活活動の維持や向上に必要な動作を再習得する方法や介助の指導方法、福祉機器などを用いた支援方法の知識の習得や実践的手法を身につけます。
精神障害領域の作業療法では、患者様が病気と上手く付き合いながら、自分らしい生活を送ることができるようサポートします。活動場面の観察や心理検査を通して評価を行い、患者様の回復に向けた個別の目標を設定し回復過程に合わせた作業療法介入を行います。
発達障害について理解を深めながら、作業療法評価、臨床思考過程について実践を通して学んでいきます。模擬事例を通してライフステージに沿った評価計画立案、評価、評価結果の解釈、問題点の抽出、治療プログラム立案を行っていきます。
木村 大介教授
臨床作業療法学
竹田 徳則教授
高齢者健康支援学
中西 康祐教授
認知症高齢者の生活支援
西本 裕教授
整形外科・パラスポーツ
藤田 高史教授
高次脳機能障害作業療法学
山鹿 隆義准教授
身体障害領域の作業療法
今井 あい子講師
地域作業療法学
山下 英美講師
地域作業療法学
池谷 政直助教
精神障害領域の作業療法
塙 杉子助教
発達領域の作業療法
伊藤 真美助手
地域リハビリテーション
長谷川 文助手
リハビリテーション科学
病気や怪我によって体や心に障害を負った患者さまはどうやって元の生活を取り戻すのでしょうか ?そのプロセスにおいて、医療的側面から支援するのが作業療法士です。
作業療法士は、障害を負った体や心を治療するのはもちろん、不便になった生活を助ける道具を利用し、再び元の生活を取り戻すサポートをする医療専門職です。
臨床実習を想定した実践的な学習
(客観的臨床能力試験:OSCE)
OSCEはObjective Structured Clinical Examinationの略で『客観的臨床能力試験』のことを指します。医師や医学生の臨床技術を客観的に測定するために開発された試験方法ですが、近年では作業療法士養成校でも積極的に取り入れられています。OSCEは「作業療法で行う基本的な検査・介入方法が実施できるか」といった知識・技術面に加えて、「対人援助職として正しい言葉遣いや身のこなしができるか」といった態度面についても、習得状況を確認します。本学では地域に在住する高齢者にご協力いただき、日常生活の困りごとを対象者から聞き取るためのコミュニケーション能力を測る実技試験を実施しています。臨床経験の豊富な教員からのフィードバックを受けることで自身の学修課題が明らかとなり、主体的かつ能動的に臨床実践能力を高めるための学修に取り組むことができます。
本学科では、主体性は与えられて身につくものではなく、学生が自身で高めていくものと考えており、学生が主体的に何かに取り組めるように、具体的できめの細かい学修環境や学習プログラムを用意しています。客観的評価を用いた自分の特性把握や、自分の物事への取り組み方を見つめる機会、定期的な目標や「夢」の確認、高校までとは違った大学での学習につまづきやすい1年生への大学での勉強方法を学ぶ学習会、「知っている」 から「使える」につなげるたくさんの演習・実習などです。本学科は、従来の大学教育に多かった教員の主観的な判断だけに頼った教育ではなく、客観的な根拠やデータに基づいた効果的な教育方法で、学生の「医療人になりたい」のサポートはもちろん、生涯にわたって使える社会人/専門職のスキルを身につけられる環境を提供しています。
本学では、現代の社会において重要視されている「答えが1つではない問いに対して問題を解決する力」を測定できるGPS-Academicを採用しています。この評価は、思考力や姿勢・態度、経験といった、従来の大学教育では可視化しづらかったものを測定できます。作業療法士には、十人十色の対象者一人ひとりの人生をよくするという、明確な答えがない課題を解決する力が必要です。本学科では、作業療法士の資格をもつ教員が、このGPS-Academicを活用して面談することで、課題解決能力の向上のための課題だけでなく、学生自身が自分の強みを見つけ出します。こうした本人の強みを見つけ、伸ばすことは作業療法士がもっとも得意とする技能であり、教員が定期的に面談を実施することで、学生は自分の強みとその成長を客観的に見ることができます。学生は自分の成長から、自信をもち、主体的に学修することができ、自分らしく生きる力を伸ばすことに繋がっていきます。
臨床で生かせるスキルアップのために、
専門知識の土台を蓄えています。
医療科学部 作業療法学科2年
愛知県立西尾東高等学校出身
黒柳 千鈴さん
作業療法士は、機能回復のために日常生活に深く関わる仕事です。私も、子どもから高齢者まで幅広い年代の方の生活に寄り添いサポートすることをめざしています。本学科は設備が新しくきれいです。また、少人数のため仲も深まりやすく、先生方も手厚く指導してくださいます。「解剖学」や「生理学」の授業では、高校時代に得意だった生物の授業よりも詳しく専門的な知識を学べ、新しい知識が増えていく喜びを感じています。また「リハビリテーション概論」では社会保障の制度について学び、臨床現場だけでなく生活全般のサポートができる知識まで身につけることができました。これからも専門性の高い知識をしっかり吸収し、4年生の国家試験に向けて計画性を持って学びを蓄えていきたいです。そして私生活に深く入り込む仕事だからこそ、患者様に心から信頼される作業療法士になりたいです。
患者様が幸せな生活が送れるように
必要な知識を積み重ねています。
医療科学部 作業療法学科2年
三重県立津東高等学校出身
岩名 華凛さん
高校生のときに祖母が事故に遭い、両足が義足になりました。そのときに日常生活の側面をリハビリで支える作業療法士という仕事を知り、私も祖母を支えたいと入学を決意しました。本学科は新設のため設備が新しく整っていて、毎日気持ちよく学べています。先生との距離も近く、サポーター制度という縦割り制度もあるので先輩との交流も深められる環境です。「基礎運動学」は、普段の自分の動きをもとに、筋がどのような動きをしているのかを専門的に知ることができるとても興味深い授業でした。また、さまざまな立場の人の気持ちを学んだ「生命倫理学」の授業では、自分の意見で決めつけるのではなく、色々な考え方を知った上で対応することの重要性を学びました。これからも専門的な知識と技術を定着させて、患者様が幸せを感じながら暮らすサポートができる作業療法士になりたいです。